夜明け前の心臓(仮)

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

脳膿瘍【緊急入院・2】

たくさんの激励といたわりのお言葉ありがとうございます。
コメントへのお返事が出来る状態ではなくすみません。

脳膿瘍(のうのうよう)の疑い

2018/12/21

丑三つ時に元気におにぎりを食べたはる君は、その後すぐに寝た。
わたしは眠れず、はる君をトントン寝かしつけながらせっせとブログを書いていた。

こういう時には身体が緊急モードになる。
心拍数が上がり、眠気が薄れ、お腹もあまり空かなくなる。
でも横になったら身体が急に重くなった。
そしたら、いつの間にか寝ていた。


朝、病棟内に日勤の看護師さんと先生が続々と集まってきた。
はる君が産まれた時からずっと治療と看護を懸命にがんばってくれたナースさんが、優しい言葉をかけてくれるので、少し泣きそうになった。
この日、はる君のおともだちが手術を受ける日で、手術前に会えた。よかった。
元気になって帰ってきてね。

転院

より詳しい検査と治療を行うために、別の病院に転院することになった。
この24時間で救急車に乗るのは2回目。

着いたところは救急外来で、たくさんの人が忙しそうに動いている。
はる君はどれだけなだめても全然泣き止んでくれず、入れ替わり立ち代わりする人に同じこと(アレルギー有無、病歴など)を何度も聞かれるのに少々うんざりしてしまった。

イライラしていたのは、はる君が泣いて泣いてどうしようもなかったから……。

MRI検査

昨日の頭部CTよりさらに詳細に調べるため、MRIで検査をすることになった。
造影剤を流して頭部を断層的に撮影することで、より鮮明な画像が得られる。

小児は安静にすることが難しいので、プロポフォールという薬を使用して眠った状態で行う。


脳神経外科インフォームドコンセント


MRIの結果についての説明を受けた。

  • 脳の中に大きい膿の塊ができている(脳膿瘍)
  • (脳腫瘍とは違う・脳梗塞の兆候はなし)
  • 全身のどこかに菌の溜まっている場所がある
    • 治療法1.抗生物質を投与して菌を殺す
    • 治療法2.抗生物質で改善しない場合は、菌の塊に管を刺して抜き取る

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上記の図は、写真を元に描いたもの。
赤丸で囲ってあるところが膿瘍で、素人目にもびっくりするくらい大きい。

はる君は左心低形成症候群。
一般的な心臓と大きく異なる血行動態が脳膿瘍の形成に関係しているそうだ。
酸素を含んだきれいな血液のことを動脈血、体で酸素が消費された血液を静脈血と言う。
老廃物などを含む静脈血には菌の塊が出来やすい。

健康な人の心臓ならば、脳へ行くのは100%動脈血だ。
はる君の両方向性グレン手術後の血行動態の場合には、動脈血に静脈血が混じってしまう。
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手術や風邪などで菌が血液中に入り、塊を作る。
その塊が血液中を流れて、脳で菌の塊ができた可能性が高いとのこと。
脳でいきなり塊を作ったとは考えにくいため、身体のどこかに大元になる菌がいるはずだそうだ。

今後の治療・予想される入院日数

明日以降は全身をCTでスキャンして、原因となっている菌を探す。
まずは抗生剤を使用することで膿瘍を抑えていくが、あまり効果がない場合には、管を差してドレナージ(管で液体を吸引すること)を行う可能性もある。
この膿瘍がある場所については、運動神経が通っているところだ。
週末にかけて急速に症状が進行してしまうケースも考えられる。

抗生物質での治療については、数週間レベルで時間がかかる。
現状、検査や投薬をやってみないとわからない部分が多く、退院までの日数はまったく未確認状態である。

ICUに移動

一般病棟では治療が行えないため、はる君はICUで過ごすことになった。
だが、ICUの面談可能時間は一般病棟に比べて短く、自由度も低い。
ベッドの上でうとうとしていたはる君が、わたしの顔を見るなり「かあちゃん」としっかりした声でわたしを呼んだ。

でも治療の妨げになるのと危険なのとで、はる君はベッドに体を固定されている。
涙をぽろぽろこぼしながら、わたしに抱っこされることを求めて泣くはる君がせつなくて、胸がつまった。

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わたしは泣かなかった……いや、泣けなかった。
ひと粒でも涙をこぼしたら最後、涙が止まらなくなってしまうのはわかっているから。


全然寝てないので、寝ます。