夜明け前の心臓(仮)

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

フォンタン手術後・ICU3日目【肺高血圧】

2017/12/16

 先生達も術後の急性期に起こることを患者家族にどう伝えるか、苦心していることが多いのかな。わたし達も医師の表情をうかがってしまうとこがあって、昨日は「あっ、せんせい、顔色ちょっと悪いですね……」という感じがしたので。


きょうのはる君

 そんな訳で、こっそり先生の顔色をうかがう今日のICU面会。ICUには携帯電話は持ち込めないが、電波を発しないカメラは持ち込めるので、毎回メモとしてモニターの画面を撮っている。これははる君がNICUにいる時から行なっている。その当時は意味がよくわからなくても、後から見返すと理解できることもある。
話は少し飛ぶけど、手帳などの福祉の申請をする際には診断書のコピーをとっておいたほうがいい。

酸素飽和度が上がる

 モニターを見ると、酸素飽和度が90%くらいにまで上がっていた。なぜだろう?でも良かった。シマノ先生(仮名・内科主治医)いわく、開窓部が塞がった結果だとしたら妥当な数値だという。エコーで確認しても、やはり穴のあたりに血流の漏れは見当たらないそうだ。100%にならないのは、後述する肺動静脈瘻のせいなのだろうか。

大量の胸水

 今日は胸水が大量に出ている。量にして900ml。はる君の術前の体重は8885gなので、自分の体重の10%以上を超える水分を失い、でも失われた分は補給しているから大丈夫とか、なんか、もう……医療ってすごすぎて言葉を失う。

一酸化窒素

 一酸化窒素、NOは肺血管を広げて血液を流れやすくする。手術の直後は肺の血管抵抗があがるために酸素吸入と同時にNOガスを併用している。手術直後は20ppm、昨日は10ppmだったが、今日は1.6ppmとかなり少ない状態にしても酸素飽和度が下がらないという。NOガスを完全にやめてエポプレステノール(肺を広げる薬)に切り替え、酸素を切っても大丈夫なら人工呼吸の管を抜くことができる。ゆっくりだけど、はる君は良くなっている。
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今後の治療方針

 昨日の時点では本日CTを取る予定だったが、酸素飽和度が上がってきたことから一旦様子をみることになった。

1st choice

 想定される第一選択は、穴を再度開けることだと言う。当然その場合は酸素飽和度が下がる。理想はこのまま胸水が減ってくれて、穴のない通常のフォンタン循環になること。今のように胸水が出続けているのは、肺が血液を受け止めきれずにじみ出ているからだ。

グレンに戻す?

 色々手を尽くしても循環が上手く回らない場合には、最悪、フォンタン手術をする前のグレン手術に戻すということも考えなくてはいけない。だけど、はる君が今回フォンタン手術を行うのは、肺動静脈瘻(はいどうじょうみゃくろう)の改善を期待してということも理由に含まれている。
www.calmin.org
 この記事の中で説明したとおり、肝臓から流れる血液には肺動静脈瘻を改善する物質が含まれている可能性がある。はる君の肺動静脈瘻はびまん性、つまり難治性ということだ。
「先生、グレン循環に戻しただけだと、肝静脈からの血流がとだえてしまうのでは?」とシマノ先生に質問したら、「そう。だから、グレン循環に戻す場合には、肝臓から肺へ人工血管を通す」との答えが返ってきた。え~~~!
参考リンク:小児慢性特定疾病の対象疾病について 慢性心疾患 81. 肺動静脈瘻

 昨日より酸素飽和度があがったことで、すこし前向きになった。はる君は眠り続けている。起きて泣かれるのもつらいけどね。土日は人工呼吸器は抜けないっぽい。はる君、待っててね。また明日。