夜明け前の心臓(仮)

夜明け前の心臓(仮)

最重度の心臓病の一つである左心低形成症候群の息子の記録。手術・入院・通院の事や病気の情報など。あと雑記。

長男が通った療育(中編)+長男の誕生日

前回の話
calmin.hatenablog.com

秋野先生(魔女の宣告)

わたしときい君の前に現れたのは、魔女……もとい園長・秋野先生(仮名)だった。独特の雰囲気をまとっており、初対面の時には圧倒されっぱなしだった。後に他のママと話した時には同意見多数。笑った。

秋野先生は「はじめまして、お母さん!」とハスキーボイスで元気に声をかけて来た。基本的に声の大きい人である。
ひるむわたしとは対照的に、きい君は黙々とレゴを積む作業をしていた。あわてて先生に挨拶をするよう促す。が、こちらをチラリと見た後に黙って作業に戻った。

わたしはまた悲しくなった。
いつもこうだ。挨拶をしない。出来ない。
わたしの躾が悪いからだろうか?でも、これ以上どうしたらいいのか分からない。
友達とケンカこそしないけど、そもそも友達と"一緒に遊ぶ"ところをほとんど見た事がない。

魔女は「ああ、確かに何かあるわね、きい君には」と大声で言った。
「きい君には支援が必要だと思います」

宣告を受けて

その言葉がぐさっと、心に刺さったのはなぜだろう。
わたしは「あなたの躾のせいじゃない。きい君は発達障害なんだから、仕方がない」という言葉が欲しかったんじゃなかったのか。

しかし、いざ「要支援」と言われるとやはり傷つくのだった。勝手だよね。

でもどうしてわたしが傷ついたんだろう。
それはやっぱり、きい君の今後の人生が辛くて厳しいものになると予想できてしまったからだろう。
きい君の人生をハードモードにした原因が、母親であるわたしにあると感じたからだろう。

付け加えるときい君の為と言いながら、実は母親としての評価を気にしている自分にも気付いて、それも猛烈にショックだった。

母子活動の療育園

わたしはブルーになっていた。
これからここに毎週通わなくてはいけないんだ。仕事も療育のある日は休まなくちゃ。上司になんて言おう……。
だが今は定員の空きが無く、すぐに通う事は出来ないとの事だった。

あらためてホールを眺めると、この療育園にいる子ども達は様々だった。知的な遅れがある子も、遅れのない子も、ここでは一緒に活動している。
笑顔で飛び跳ねる子もいたし、活動を嫌がって叫んでいる子もいた。
お母さんはそれぞれ自分の子につきっきりで、みんな一所懸命踊ったり、褒めたり、抱っこしたりして汗を流していた。

療育施設には母子分離と母子活動の所とがある。
字のごとく、母子分離は親が療育施設まで送るか、事業者による送迎つきで子どもだけ療育を受けるもの。母子活動は親が子どもと一緒に療育活動に参加するもの。

この療育園は母子活動の園で、最初に相談に行った時に自治体の方に「一番近い所はここです」と教えてもらった所である。ここ以外はとても通えそうに無かった。
つまり能動的に選んだわけではなく、たまたま“家から近かった”というだけの理由でここを見学する事にしたのだ。

正直めんどくさいな、とその時は思ったのだけど、母子活動である事がわたし達を大きく変えた。
きい君本人だけではなく、わたしも変わったし、夫も変わった。大げさだけど、家族としての過ごし方が変わった。
この療育園はきい君にとって、とても大切な場所だった。わたしもここが大好きだった。
だから、わたし達はすごく幸運だったと今でも思う。

療育園の方針

今のような福祉が整備されていなかった昔(と言っても40年程前)、地域の幼稚園や保育園で障害のある子の受け入れは出来なかった頃に、障害児の母達が自主的に保育を始めたのがこの療育園が生まれたきっかけである(こういうきっかけで出来た療育園は全国にもあると思う)。

ここの特色は、母子活動を通じて母と子の結びつきを強める事を重要視している事だろう。
母親って最初から「お母さん」になれるのではなくて、子どもの成長と共に少しずつ「お母さん」になっていくものだ(だよね?)。
発達障害精神遅滞などがあると、親と子の愛着形成が難しくなる場合があるというのはたやすく想像できるだろう。

周りを見回すと、お母さん達は子どもの癇癪に辛抱強く対応していた。
穏やかに声をかけて、優しく手を握って、次の一歩を踏み出す手伝いをしていた。
いや、菩薩なの?

わたしには到底無理、出来ないーーーー!!とものすごいプレッシャーに襲われたけど、今更引き返す事は出来ない。
不安な気持ちを抱えながらこの日は帰宅したのだった。

つづく
(秋野先生、魔女とか言ってごめんね!)

おまけ・きい君のバースデー

前回記事わが家の手洗い(&シヤチハタの新製品) - 夜明け前の心臓(仮)できい君の作ったポスターを褒めてくれて、ありがとうございます。すごくうれしく、誇らしいです。
みんな褒めていた事と「かあちゃんもうれしかったよ」と本人に伝えたところ、口では「ふ〜〜ん」と言うものの、小鼻をちょっと膨らませて、口のはしが緩んでいたので、すごく喜んでいるとわかりました。

きい君のお誕生会をしました。
7歳になったね。
色んな事があったね。
本当に、色々な事があったんだよ。


チョコケーキが良いとの事で買って来たんだけど、ガトーショコラだった。道理で安かったのですね。でもとっても美味しかった。

さて、バースデープレゼントはこれになりました。

マインクラフトのLEGO。ん?高っか!値上がりしてる。こんな値段では買ってない(11/29で¥12600)。
今年きい君のMinecraft熱が一気にヒートアップしてしまい、もう手がつけられない。自分の興味のある事だけを延々としゃべり続ける(発達障害起因と思われる)のに閉口したので、わたしもMinecraftを始めるぞおおおお!

ちなみに我が家のTVゲームのルールは、一回15分(短いよね)。お手伝いをしたら、一回につき15分延長できる(1日最大45分)。本人と話し合いの結果、こうなった。

レゴやボードゲームは制限なし。
早速遊び始めるきい君。

床でやるな、と言ってもやる。レゴは踏むと痛いんだよ!age +8の商品だからパーツが細かいんだよね。掃除機かけの時気をつけなきゃ。

「楽しい?」と聞くと無言でうなずくきい君。
きい君「ねえ、かあちゃん!良い事考えたから聞いてくれ!」
わたし「なあに?」
きい君「プレイステーションvitaで、マイクラ特別エディションが出るんだって!で、vitaは高くてうちのお金が無くなっちゃうから、サンタさんにお願いするのはどう?いい考えじゃない!?」
www.jp.playstation.com
わたし「(^q^)!?」